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ボイラーと煙突の点検周期|区分ごとの法定点検と足場が要る場面

ボイラーと煙突の点検周期|区分ごとの法定点検と足場が要る場面

ボイラーの法定の点検周期は、ボイラーの大きさの区分で決まります。小型と簡易を除くボイラーには、原則1年ごとの性能検査と、1か月以内ごとの定期自主検査が義務づけられています。小型ボイラーは1年以内ごとの定期自主検査だけで、簡易ボイラーはボイラー及び圧力容器安全規則(ボイラー則)の検査の対象になりません。煙突のほうは、ボイラー則にも大気汚染防止法にも内側の傷みを見る周期の定めがなく、大気汚染防止法が決めているのは排ガスの測定の頻度だけです。

ボイラーの点検周期を分ける3つの区分

ボイラーの区分は、労働安全衛生法施行令第1条にある伝熱面積や圧力の数値で決まり、製品名に「小型」と付いているかどうかでは決まりません。ゲージ圧力1メガパスカル以下で使う貫流ボイラーを例にとると、伝熱面積で次の3つに分かれます。

  • 簡易ボイラー 伝熱面積5平方メートル以下
  • 小型ボイラー 伝熱面積5平方メートル超、10平方メートル以下
  • 小型と簡易を除くボイラー 伝熱面積10平方メートル超

管寄せの内径が150ミリメートルを超える多管式の貫流ボイラーには、この例の数値が当てはまりません。気水分離器を持つものは、気水分離器の内径と内容積にも上限があり、上限を超えるとその区分に入らなくなります。貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーや温水ボイラーは、別の圧力と伝熱面積の数値で分かれるため、施行令第1条第3号と第4号の数値と照らし合わせてください。

小型と簡易を除くボイラーの3つの法定点検

小型と簡易を除くボイラーには、ボイラー及び圧力容器安全規則(ボイラー則)が周期を決めた点検が3つあります。電気事業法の適用を受ける発電用などのボイラーと、船舶安全法の適用を受ける船舶のボイラーは、このうち性能検査と定期自主検査の対象から外れています(労働安全衛生法施行令第12条・第15条)。

1年ごとの性能検査

性能検査は、ボイラー検査証の有効期間が1年と決まっているため(ボイラー則第37条)、原則として1年ごとに受けなければなりません。手元にボイラー検査証があるボイラーが、性能検査の対象です。検査証の更新には、厚生労働大臣の登録を受けた登録性能検査機関の性能検査に合格することが条件です(労働安全衛生法第41条第2項、ボイラー則第38条)。登録性能検査機関は、検査の結果によって、1年未満、または1年を超え2年以内の有効期間で更新することもあります。

性能検査を受ける前には、ボイラーと燃焼室、煙道を冷やして掃除しておく決まりです(ボイラー則第40条)。所轄の労働基準監督署長が認めたボイラーは、冷却と掃除をせずに受けられます。

1か月以内ごとの定期自主検査

定期自主検査は、事業者が自ら、ボイラーの使用を始めてから1か月以内ごとに1回行う検査です(ボイラー則第32条)。検査する項目は、次の4つに分かれます。

  • ボイラー本体 損傷の有無
  • 燃焼装置 バーナ、ストレーナ、炉壁、火格子、燃料送給装置などの汚れや損傷
  • 自動制御装置 起動と停止の装置、火炎検出装置、燃料しゃ断装置、水位調節装置、圧力調節装置の機能の異常と、電気配線の端子の異常
  • 附属装置と附属品 給水装置、蒸気管と弁、空気予熱器、水処理装置の損傷や機能の異常

煙道も燃焼装置の項目に入っており、漏れなどの損傷と通風圧の異常を毎月確かめます。1か月を超えて使わない期間は検査しなくてよく、そのボイラーは使用を再開するときに同じ項目を検査しなければなりません。結果は記録して3年間保存し、異状があれば補修などの措置をとります(同規則第32条・第33条)。

1日1回以上の水面測定装置の点検

水面測定装置の機能の点検は、ボイラー取扱作業主任者に1日1回以上行わせる決まりです(ボイラー則第25条)。異常のときにボイラーを安全に止める自動制御装置を備え、所轄の労働基準監督署長の認定を受けたボイラーは、3日に1回以上でかまいません。

小型ボイラーと簡易ボイラーの点検義務

ボイラー及び圧力容器安全規則(ボイラー則)第94条が小型ボイラーに求める法定点検は、使用を始めてから1年以内ごとに1回の定期自主検査です。検査では、ボイラー本体、燃焼装置、自動制御装置、附属品に損傷や異常がないかを確かめ、結果を3年間保存します。使わない期間が1年を超えるときは、その期間の検査は要らず、再開するときに行わなければなりません。

小型ボイラーは労働安全衛生法施行令第12条で性能検査を受ける機械から外れているため、ボイラー検査証の交付も更新もありません。

簡易ボイラーは、同施行令第1条第3号でボイラーの定義から外れているため、ボイラー則の性能検査や定期自主検査の規定がかかりません。法令で決まった周期がない分、点検の間隔は施設側で決め、保守を頼む会社と取り決めることになります。

煙突の点検周期は法令で決まっているか

ボイラーの煙突の内側を何年ごとに見るかという周期は、ボイラー及び圧力容器安全規則(ボイラー則)にも大気汚染防止法にも定められていません。ボイラー則の周期の定めが及ぶのは煙道までで、煙突という語が出てくるのは、可燃物との距離(第21条)と、排ガスの出方を観測する窓(第22条)の規定だけです。

定期自主検査の周期が及ぶボイラーと煙道の範囲

大気汚染防止法で決まる排ガス測定の頻度

大気汚染防止法が周期を決めているのは、煙突から出る排ガスの測定です。燃料の燃焼能力が重油に換算して1時間あたり50リットル以上のボイラーはばい煙発生施設に当たり(大気汚染防止法施行令別表第1)、ばい煙の量や濃度を測って記録しなければなりません(同法第16条)。熱風ボイラーも含まれ、熱源に電気か廃熱だけを使うボイラーは除かれます。

ばい煙のうち、ボイラーのばいじん濃度を測る頻度は、燃料と排出ガス量で次の3つに分かれます(大気汚染防止法施行規則第15条)。

  • ガスだけを燃やすボイラー 5年に1回以上
  • 排出ガス量が1時間あたり4万立方メートル未満のボイラー 年2回以上
  • 上の2つに当たらないボイラー 2か月を超えない作業期間ごとに1回以上

4万立方メートル未満かどうかは、排出口から出るガスの最大量を、温度0度・1気圧に換算した値で比べてください。4万立方メートル未満のボイラーでも、1年のうち続けて6か月以上休止するものは年1回以上で足ります。硫黄酸化物と窒素酸化物にも別に測定の頻度が決まっており、記録はいずれも3年間保存します。どの測定も排ガスの中身を測るもので、煙突の内面のひびや剥がれは測定値に表れません。

ボイラー則にない煙突内側の点検時期

煙突の内側は、性能検査に合わせて見ると、ボイラーの停止を1回で済ませられます。冷却と掃除を省く認定を受けていなければ、性能検査の前にボイラーと煙道を冷やすため、煙道から続く煙突も同じ停止期間に温度が下がるからです。同じ煙突に別のボイラーや炉がつながっている場合は、すべての系統を止める日の調整が要るでしょう。

内部点検で足場が要る場面と要らない場面

ボイラーや煙突の内部点検で足場が要るのは、高い所で人が壁のすぐ近くで作業するときなどです。壁の状態を見るだけなら、足場は必ずしも要りません。

人が壁のすぐ近くで作業するとき

打診や厚さの測定、補修や溶接のように、人が壁に触れて行う作業では、手の届かない高さに足場を組みます。燃焼室が大きいボイラーや背の高い煙突では、近くで目視するためだけに内部へ足場を組むこともあり、組み立てと解体の日数も停止期間に含めなければなりません。

人が中へ入る場合、相当期間密閉されていた鋼製のボイラーの内部は、労働安全衛生法施行令別表第6第4号の酸素欠乏危険場所に当たります。この場所で作業するときは、その日の作業を始める前に酸素濃度を測り(酸素欠乏症等防止規則第3条)、原則として換気で酸素濃度を18パーセント以上に保たなければなりません(同規則第5条)。内壁がステンレス鋼製のボイラーや、内壁の酸化を防ぐ措置をとったボイラーは、第4号の対象に入りません。

壁の状態を見るだけのとき

点検口やのぞき窓が手の届く高さにあれば、そこから見える範囲と、ファイバースコープを差し込んで届く範囲は、足場なしで見られます。それより奥の燃焼室の壁や、背の高い煙突の上のほうは、機体を入れて映像で先に状態を見る方法があります。

清美環の調査は、まず全体を撮って傷みの候補を拾うスクリーニング調査と、候補の箇所を詳しく撮る本格調査の2段階で進み、候補の位置が映像で分かっていれば、足場を組む範囲を、人が近くで確かめる必要のある箇所に絞る判断の材料になるでしょう。

映像を撮っても、性能検査や定期自主検査を省くことはできず、厚さの測定や補修のための足場も要ります。

ボイラーや焼却炉の中へ機体を入れる条件

ボイラーや焼却炉の中へ機体を入れられるのは、運転を止めて内部を冷やし、換気とガス検知で可燃性ガスがないことを確かめた後です。清美環が使うELIOS 3は、防爆仕様の機体ではありません。メーカーは、可燃性や爆発性の物質がある場所や、そのおそれがある場所では飛ばさないよう定めています。

停止、冷却、換気、ガス検知の順の手順図

機体が入れるかどうかは、点検口やマンホールの寸法と、内部に張り出した管や仕切りの多さで決まります。開口が機体の外形ぎりぎりでは足りず、機種ごとに公表されている最小の開口寸法を下回る設備には入れません。清美環は、非GPS環境向けの小型機IBIS2と、球体のガードで囲ったELIOS 3を、開口の寸法と内部の障害物に合わせて選んでいます。

すすや灰が残っていると、機体の起こす風で舞い上がり、内面が見えにくくなることがあります。掃除の前に撮ればすすや灰の溜まり方を、掃除の後に撮れば内面の傷みを記録できるため、どちらで撮るかを停止計画の中で決めておきましょう。

清美環が機体を入れる煙突まわりの設備は、焼却炉の煙突と煙道です。ボイラーの煙突は対象にしていないため、煙突の内側の調査は煙突を扱う会社へご相談ください。

点検口の位置と寸法、内部の図面をお送りいただければ、ボイラー本体や焼却炉に機体を入れられるかを事前の相談で確かめます。ボイラー本体や焼却炉の内部調査について、無料相談とお見積りのご依頼はお問い合わせページからお寄せください。

ボイラー本体や焼却炉の内部点検は『フクロウ』へ

清美環の管内点検ドローン『フクロウ』が担うのは、ボイラー本体と焼却炉の内部、焼却炉の煙突と煙道のほか、機体が入れる口径の下水道管路とマンホール、大型タンク、ピット、ダクト、天井裏、プラント設備の内部です。映像と報告書はデータで納品します。点検で堆積や詰まりが見つかれば、本業の清掃までまとめてご依頼ください。

ドローンは持っているものの、炉の中や管の中で飛ばせる人がいない点検・調査会社からの操縦委託のご相談にも応じています。

ボイラー本体や焼却炉の内部点検の無料相談とお見積りは、お問い合わせページから、お急ぎの場合はお電話(042-765-4100/平日9時から18時)でも承ります。

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