管内点検ドローン『フクロウ』/BLOG
← トップへ戻る

ドローン運用を外注する判断軸|機体ではなく操縦者で決まる管内点検

ドローン運用を外注する判断軸|機体ではなく操縦者で決まる管内点検

「ドローン運用 外注」と検索すると、空撮の料金表や、屋外の運用代行サービスの案内が並びます。けれども下水道管の中、薬品タンクの内部、焼却炉の煙突といった閉鎖空間の点検を任されている方が知りたいのは、そこではないでしょう。外注先に何を確かめれば判断を外さないのか。自社で機体を持つ場合と、専門の業者へ任せる場合とで、そもそも何が違うのか。この記事では、管内点検ドローン『フクロウ』を運用する清美環の現場感覚をもとに、外注先の見極め方を順に整理していきます。先に結論を書くと、判断の中心にあるのは機体の型番ではなく、その機体を暗所と狭所で飛ばしきる操縦者の実力にほかなりません。

ドローン運用の外注を考えるのは、どういう場面か

ドローン運用を外注しようという話が出てくるきっかけは、おおむね三つに分かれます。ひとつは、点検の対象に人を入れたくない、あるいは入れられない場面。もうひとつは、既存の手段では対象の奥まで届かなかった場面。三つ目が、点検すべき設備の数に対して自社の人員と機材が追いつかない場面でしょう。

閉鎖空間の点検では、この三つが同時に起きます。下水道管やマンホールの中は、酸欠や硫化水素の危険があるうえに狭く、人が入る前の換気と測定だけで半日が消えることも珍しくありません。焼却炉や大型タンクの内部、ボイラー本体、天井裏、ピット内、プラントのダクト内も事情は同じ。足場を組んで人が入る段取りを踏むより、機体を飛ばして映像で押さえるほうが早い、という判断が生まれます。

一方で、閉鎖空間ならどこでもドローンを入れられるわけではありません。細い排水管や配水管は機体が物理的に入らず、管口カメラや自走式カメラの領分。受水槽や貯水槽のように、飲用水が関わる空間へ機体を入れることは、墜落したときの影響を考えると現実的ではないでしょう。外注先を探す前に、対象がドローン向きかどうかを切り分けておくと、話が早く進みます。

外注先を機体の名前で選ぶと、判断を外す

ドローン点検の外注先を比較するとき、多くの資料は保有機体の一覧から始まります。カタログに載る機体の名前は分かりやすく、比較表にも収まりがよいためでしょう。しかし管内や槽内の点検では、同じ機体を持っていても、飛ばせる会社と飛ばせない会社にはっきり分かれてしまいます。

屋外の安定飛行と管内の非GPS飛行の違いを対比した図

非GPSの暗所を飛ばすのは、屋外空撮と別の技能

屋外の空が開けた場所では、ドローンはGPS(衛星測位)で自分の位置を把握し、手を離しても空中で止まっていられます。ところが管の中やタンクの内部に入った瞬間、衛星の電波は届かなくなりました。機体は自分がどこにいるか分からず、風でも水滴でも簡単に流されます。壁は近く、照明は機体が持ち込んだ光だけ。オペレーターは送られてくる映像だけを頼りに、機体の姿勢と進む向きを組み立てながら操縦していきます。

この操縦は、屋外空撮の延長線上にはありません。短い講習で資格を取った操縦者が屋外の現場をこなせても、非GPSの暗所では数メートル進んだところで壁に接触し、そこで調査が終わってしまう。機体を壊さずに戻すだけなら短い距離でも足りますが、点検として成立させるには、行きも帰りも同じ精度で撮り続ける必要がありました。閉鎖空間の点検を外注するなら、確かめるべきは保有機体の一覧より先に、その機体を管の中で飛ばした実績のほうです。

機体を借りることと、操縦者ごと任せることの差

ドローン運用の外注には、機体だけを借りる形と、操縦者を含めて任せる形があります。前者は自社に飛ばせる人がいる前提の話。閉鎖空間の点検で成果物として求められるのは、機体が飛んだという事実ではなく、判断材料になる映像と報告書です。壁に近づきすぎず、かといって離れすぎず、継ぎ手のずれや腐食が読み取れる距離を保って撮り切る。その距離感を現場で選べるかどうかが、映像の使いものになる度合いを分けました。

清美環では、非GPS環境に特化した小型機のIBIS2と、球体ガードで機体を囲うELIOS 3を、対象の広さや障害物の多さで使い分けています。細く入り組んだ管には小型機を、接触の危険が高い空間にはガード付きの機体を、という具合。どちらを選ぶかを現場で判断できるのも、両方を飛ばし込んできた経験があってこそでしょう。

外注先の操縦者を見極める、四つの確認項目

問い合わせの段階で確かめておくと、あとから食い違いにくい項目を挙げます。

  • 非GPS環境での実績 対象物の種類と規模を具体的に聞く。下水道管なら距離と管径、タンクなら容量と開口部の位置まで踏み込むと、経験の厚みが見えます
  • 事前の現場確認 開口部の寸法、水位、堆積の状況、換気の可否を、飛ばす前にどこまで詰めるか
  • 調査の進め方 全区間を一律に精密調査するのか、先に広く飛ばして異状を絞り込む段取りを取れるのか
  • 点検で異状が出たあと 堆積や詰まりが見つかったとき、その対処まで相談できるのか、別の業者を手配し直すことになるのか

三つ目については補足しておきます。清美環は点検を二段階に分けており、まず全体を一気に見て回るスクリーニング調査で異状のありそうな箇所をふるい分け、そのうえで要注意と判断した部分だけを本格調査で詳しく確認する進め方を取ってきました。当社の実績では、このスクリーニング調査によって通常の1.5倍から1.6倍の距離を同じ時間で調べられています(現場条件による目安です)。点検すべき設備が積み上がっている現場ほど、この差は効いてくるでしょう。

内製化の費用に含まれる、見えにくい継続負担

外注と内製を比べる記事は数多くあり、そのほとんどが機体の購入費と外注の単価を並べて損益分岐を示します。屋外の空撮や農薬散布であれば、その比較は成り立つでしょう。飛ばす頻度が高く、操縦者の育成にも道筋がついているためです。

閉鎖空間の点検では、前提が変わってきます。非GPS環境に対応する機体は汎用の空撮機より高価で、それを暗所と狭所で飛ばす技能の習得には相応の時間がかかりました。加えて、機体の整備、保険、飛行記録の管理といった維持の手間が毎年ついて回ります。屋外の飛行では許可申請そのものが負担になり、その代行を専門に扱う事業者が成り立っているほど。年に数回の点検のためにこれらを自社で抱え込むと、機体の価格表からは見えない負担が積み上がっていきます。

さらに厄介なのが、技能が使わないと落ちる点。半年ぶりに管の中へ機体を入れて、以前と同じように飛ばせるとは限りません。勘を保つには、点検の予定がない時期にも飛ばす機会をつくり続けなければなりませんでした。稼働頻度が低い点検ほど、必要なときだけ外注するほうが合理的になりやすい理由がここにあります。

ドローンは買った、けれど管内では飛ばせない

点検・調査会社の方から寄せられる相談で、近ごろ増えているのがこの形です。機体は自社で購入した。屋外での実績もある。ところが顧客から下水道管やタンクの内部を頼まれ、実際に入れてみると数メートルで行き詰まってしまった。案件を断るか、外注するかの判断を迫られる場面でしょう。

清美環では、こうした会社に向けて操縦だけを引き受ける操縦委託にも対応しています。機体はお持ちのものを使い、非GPS環境を飛ばし慣れたオペレーターが現場に入る形。案件そのものは御社の顧客との関係のまま進められますし、難度の高い管内飛行だけを切り出して任せられるため、自社で技能を抱え込むより負担が軽くなります。

調査の対象と規模、そして御社側でどこまで対応済みかをお聞かせいただければ、近い事例をもとに進め方をお答えできるでしょう。無料相談・お見積りはお問い合わせページから、操縦委託のみのご相談は専用の窓口で承ります。お電話は042-765-4100(平日9時から18時)。

清美環が外注先として引き受けている範囲

管内点検ドローン『フクロウ』を運用する清美環は、下水道管や排水管の清掃、排水処理施設の維持管理、タンク清掃を三十年以上続けてきた会社です。ドローン事業は、その本業の延長線上に置かれました。管の中で汚泥がどこにたまり、水位や段差がどう調査を妨げ、硫化水素がどこに滞留するか。清掃で体に入った知識が、飛ばす前の段取りと、撮れた映像の読み解きの両方に効いてきます。

ドローンが入れる対象と入れない対象を描き分けた範囲図

これまでに手がけた調査としては、中部地方での中規模下水道管100メートルの調査、関西での薬品タンク内部調査、北陸での焼却炉煙突30メートルの点検があります。首都圏を主な商圏としつつ、条件が合えば全国の現場へ伺ってきました。対象となるのは下水道管とマンホール、焼却炉、大型タンク、天井裏、ボイラー本体、ピット内、プラント設備やダクト内といった空間。逆に、細い排水管や配水管、受水槽・貯水槽については機体を入れず、別の手段をご案内しています。

点検して終わりにしない体制も、外注先を選ぶ際の判断材料になるはずです。調査で堆積や詰まりが見つかったとき、その清掃までを同じ会社で引き受けられるため、点検会社と清掃会社を別々に手配する手間が生じません。映像と報告書はデータで納品し、次の一手まで見通せる形でお渡ししています。

ドローン運用の外注先を探しているなら『フクロウ』へ

ドローン運用を外注するとき、比較表に並ぶのは機体の名前と料金です。けれども閉鎖空間の点検で結果を分けるのは、非GPSの暗所を映像だけで飛ばしきる操縦者がいるかどうか、そして管の中で何が起きているかを知っている会社かどうかでした。機体を借りるだけの外注と、操縦者ごと任せる外注は、成果物として戻ってくるものが違います。

清美環は、管内飛行に慣れた熟練オペレーターと二種類の機体、そして三十年の管清掃の知見で、点検から清掃までを一続きでお引き受けしてきました。すでに機体をお持ちの点検・調査会社からの操縦委託にも対応しており、案件だけを抱えたまま先に進めない状況にも手を貸せます。まだ対象と時期が固まっていない段階でも構いません。無料相談・お見積りはお問い合わせページから、操縦委託のご相談は専用の窓口から承ります。お電話は042-765-4100(平日9時から18時)。対象の種類と規模、点検の期限、これまでに試した手段を伺えれば、近い事例をもとに具体的な進め方をお答えします。

← ブログ一覧へ