下水道のCCTV調査(テレビカメラ調査)でカメラが止まる原因は、主に管底の堆積、段差、急勾配、水位です。堆積は清掃で取り除けば走り直せますが、段差と急勾配は清掃しても変わりません。清掃で消えない止まり方でも、機体が入れる口径があり、水面や堆積の上に飛ぶ空間が残っていれば、その先は管内点検ドローンで越えて撮影できます。
発注の前に確かめておきたいのは、管の口径、CCTV調査で止まった位置とその原因、止まった区間の水位、進入口から撮りたい地点までの距離と曲がりの四つです。四つが分かっていれば、清掃して走り直すか、ドローンで越えるか、CCTV調査のままで足りるかの見当を、現地に入る前につけることも難しくありません。
清美環は、下水道管・排水管の清掃を本業に、創業から30年を超えて続けてきた相模原市の会社です。清掃の現場で汚泥や水位、段差を扱ってきた経験を、管内点検ドローン『フクロウ』による点検にも生かしてきました。
下水道のCCTV調査で分かることと調査の流れ
下水道のCCTV調査は、マンホールから管路へカメラを入れ、道路を掘り返さずに管の内面を映像で記録する調査です。映像が記録として残るため、管そのものの割れや腐食、断面のゆがみ、管どうしの接合部の食い違いやすき間、外から入り込む地下水や木の根、管底にたまった汚泥や砂といった異状を、後から見返して判定できます。
CCTV調査は、段階を省く場合もありますが、おおむね次の5つの段階を踏んで進められてきました。
- 図面と現地で、マンホールの位置と水の流れ方を確かめる
- 高圧の水を噴き付けて、管の中を洗う
- マンホールからカメラを降ろし、管の中を走らせながら撮る
- 撮った映像を見返して、傷みの程度を判定する
- 判定した結果を報告書にまとめる
CCTV調査が止まる原因は清掃で消えるかどうかで分かれる
下水道のCCTV調査でカメラが止まる原因は、清掃で取り除けるもの、清掃しても変わらないもの、時間とともに変わるものの三つに分かれます。

堆積と閉塞は清掃で取り除ける
汚泥や砂が管底にたまる堆積と、継手から入り込んだ木根などで断面がふさがる閉塞は、管の中にある物による止まり方です。車輪で進むカメラは管底の上の物を乗り越えられず、量が多い地点の手前から先へ進めません。取り除けば同じ区間でも先へ進めるので、止まった区間に高圧洗浄を入れ直してから、カメラを走らせ直すことになるでしょう。
汚泥の下にあるひび割れや継手の開口は、堆積を除くまで映像に写りません。
段差と急勾配は清掃しても変わらない
マンホールの接続部にある段差と、地形に沿って下る急な勾配は、管の形そのものから生まれる止まり方で、清掃しても変わりません。管底の高さが接続部で急に変わると、車輪は段を上がれず、カメラはその手前で前進をやめます。勾配がきつい区間では、車輪が管底をつかみきれずに滑り、カメラの位置を保てません。
見落とされやすいのが、止まった原因を確かめないまま清掃を追加してしまう場合です。CCTV調査が途中で止まったときは、清掃を追加する前に、止まった地点の映像に段差や勾配が写っていないかを確かめてください。
水位は時間とともに上下する
管の中の水位は、流れてくる水の量に合わせて一日のうちでも上下し、雨の後にはさらに上がります。カメラは管底の近くを進むため、水深がカメラの高さを超えると映像に写るのは濁った水だけになり、管壁の状態を判定できません。水位による止まり方は清掃では消えないので、流れの少ない時間帯を選んで入るのが一つの手です。
ただし、管底の堆積が流れをせき止めて上流側の水位を押し上げている区間に限っては、清掃で堆積を除けば水位も下がり、カメラが走れるようになります。
止まる原因がない区間ではCCTV調査が確かな方法
段差がなく、勾配が緩やかで、水位が低く、清掃で管底が出ている区間では、CCTV調査はマンホールから次のマンホールまで進み、管の内面を撮り終えるまで止まりません。過去にCCTV調査をした路線なら、前回の映像と並べて変化を比べられる点も強みでしょう。ドローンの機体が入らない細い管も、CCTV調査が受け持つ範囲になります。
清掃で消えない区間をドローンで越えるための条件
段差や急勾配でCCTV調査が止まった区間の先も、条件がそろえば管内点検ドローンで撮影できます。管底の段や傾きに進路をふさがれにくいのが、管底に触れずに管の中の空間を飛ぶ機体と、車輪で進むカメラとの違いでしょう。ドローンで先へ進めるかは主に次の四つの条件で決まり、一つでも欠けると先へは進めません。

- 機体が入れる口径があり、進入口のマンホールから機体を降ろせること
- 水面と管の天井の間に、機体が飛べる高さの空間が残っていること
- 堆積や木根が管の断面をふさいでいないこと
- 進入口から撮りたい地点までの距離と曲がりが、機体の電波が届き電池がもつ範囲に収まっていること
堆積や木根で断面がふさがっている区間は先に清掃を入れ、水位が天井近くまで上がっている区間は水位が下がる時間を待ってから飛ばします。可燃性ガスがたまるおそれのある管路では、換気とガス検知で可燃性ガスがないことを確かめてから機体を入れることが前提になります。
GPSの届かない管の中を飛ばす機体と操縦
管の中にはGPSの電波が届かず、屋外のドローンのように衛星の信号で位置を保つ飛び方はできません。清美環では、GPSの届かない管内での操縦に慣れたオペレーターが、機体から届く映像で壁との距離を確かめながら進めます。機体は、非GPS環境向けの小型機IBIS2と、球体のガードで機体を囲ったELIOS 3の2機種です。進入口や管が狭い現場にはIBIS2を、壁や障害物に触れやすい現場にはELIOS 3を選び分けてきました。
フクロウで点検する設備と対象外の管
フクロウで点検するのは、下水道管とマンホール、焼却炉、大型タンク、ボイラー本体、ピット、天井裏、ダクト、プラント設備の内部です。宅内の排水管、水道の配水管、受水槽、貯水槽は、清美環では機体を入れる対象にしていません。受水槽と貯水槽を対象から外しているのは、墜落の危険と衛生面からです。
CCTV調査で止まった区間をドローンで越えられるかは、管の口径、止まった位置と原因、その区間の水位、進入口からの距離と曲がりが分かれば、相談の段階で見当がつきます。無料相談とお見積りはお問い合わせページからお申し込みください。
CCTV調査で届かなかった区間をドローンで調べる手順
CCTV調査が止まった区間をドローンで調べる手順は、記録の確認から納品まで次の5段階です。
- CCTV調査の映像と調書から、止まった位置と止まった原因を拾い出す
- 図面で口径と進入口のマンホールを確かめ、止まった区間の水位と堆積の様子を見る
- 機体を決め、可燃性ガスのおそれがある管路では換気とガス検知で可燃性ガスがないことを確かめてから機体を入れる
- 区間全体を先に飛んで撮り、異状が疑われる箇所を絞り込むスクリーニング調査をおこなう
- 絞り込んだ箇所を本格調査で詳しく撮り、映像と報告書をデータで納品する
納品した映像と報告書は、同じ路線のCCTV調査の記録と合わせて、CCTV調査で止まった区間も含めた路線全体で異状の有無を確かめる記録に使えるでしょう。
相談の前に手元にそろえておくと進みが早いのは、管路の図面、CCTV調査の映像と調書、過去の清掃の記録です。清掃の記録からはどの区間に堆積がたまりやすいかが読み取れ、ドローンで飛べる空間が残っているかの見当にも使えます。
点検で見つかった堆積や詰まりは清掃まで続けて任せられる
ドローンの映像で汚泥の堆積や詰まりが見つかった区間は、清美環がそのまま清掃まで引き受けられるため、清掃会社を別に探す必要がありません。段差や急勾配のない区間なら、清掃を終えた後にCCTV調査で走り直して、細かく判定する進め方も選べます。これまでに、中部地方の中規模下水道管100メートル、関西の薬品タンク内部、北陸の焼却炉の煙突30メートルを、ドローンで調査してきました。
下水道のCCTV調査で止まった区間は『フクロウ』にご相談ください
下水道のCCTV調査が止まる原因は、清掃で取り除ける堆積と閉塞、清掃しても変わらない段差と急勾配、時間とともに上下する水位に分かれます。止まった原因が分かれば、清掃して走り直すか、ドローンで越えるか、時間帯を選ぶかが決まり、路線に残る未調査の区間を減らせるでしょう。
清美環は、創業から30年を超える管清掃の経験と、管内点検ドローン『フクロウ』の2機種、GPSの届かない管内での操縦に慣れたオペレーターで、CCTV調査が届かない区間の調査をお引き受けしています。ドローンを持っていても管の中では飛ばせないという点検・調査会社からは、操縦だけの委託も操縦委託のご相談窓口で受け付けています。
止まった原因がまだ分からない段階のご相談でも構いません。無料相談とお見積りはお問い合わせページから、お急ぎの場合はお電話(042-765-4100/平日9時から18時)でも承ります。管の口径と止まった位置が分かる資料をお送りいただければ、資料をもとに、ドローンで越えられるかと進め方をお答えします。
