管内点検ドローン『フクロウ』/BLOG
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排水処理施設の清掃と点検を一社に頼む|槽内の映像から組む年間計画

排水処理施設の清掃と点検を一社に頼む|槽内の映像から組む年間計画

排水処理施設の清掃と点検は、同じ会社に年間でまとめて頼むと、点検で見つけた堆積の場所と量をもとに、清掃の範囲と日程をそのまま決められます。点検の会社と清掃の会社を別々に手配すると、報告書をもとに清掃の会社へ説明し直し、清掃の会社が見積りのために槽を開け直すこともあるでしょう。開け直す場合は、槽を止めて水位を下げる段取りも、点検の日と清掃の日で二度組むことになります。

発注前に施設側で確かめておくのは、施設がどの法律の対象で清掃の回数が決まっているか、槽ごとに止められる時期と水位を下げられる高さ、点検口の寸法の三つです。下水道管と排水管の清掃、排水処理施設の維持管理を三十年以上続け、管内点検ドローン『フクロウ』で槽やピットの中を飛ばしている清美環が、施設にあるすべての槽の清掃と点検を1年の予定に並べる方法を書きました。

清掃の回数は、施設がどの法律の対象かで決まる

排水処理施設の清掃の回数は、法律で決まっている施設と、事業者が自分で決める施設に分かれます。年間計画は、法律で決まった回数を先に置き、そこへ点検を足していく順番で組むと崩れません。

清掃の回数が条文に書かれているのは、次の二つの施設です。

  • ビル管理法の特定建築物にある汚水槽や雑排水槽などの排水設備は、掃除を「六月以内ごとに一回、定期に」行います(建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行規則第4条の3)。
  • 浄化槽は、浄化槽法第10条第1項により、毎年一回(全ばっ気方式は同法施行規則第7条によりおおむね六月ごとに一回以上)清掃します。保守点検の回数は処理方式と処理対象人員ごとに環境省令(環境省関係浄化槽法施行規則第6条)が別に決めており、使用の休止を届け出た浄化槽にはどちらの義務もかかりません。

特定建築物にあたるのは、店舗、事務所、百貨店、旅館などの用途に使う部分の延べ面積が3,000平方メートル以上の建物です。学校教育法第1条の学校などは、8,000平方メートル以上でなければ特定建築物にあたりません。面積が足りない建物でも、多くの人が使う建物であれば、同じ基準で管理するよう努めなければなりません。

工場や事業場が下水道へ流す前に水を処理する施設では、守る対象は流してよい水質の基準です。東京都下水道局の手引きは、下水排除基準の違反原因の多くは排水処理施設の維持管理不良だとしたうえで、点検の期間と頻度ごとに項目を分け、月間と年間のスケジュールを作るよう事業者に求めています。特定施設を持つ工場や事業場が川や海へ直接流す場合は、水質汚濁防止法の排水基準も守らなければなりません。都外の施設は、所在地の下水道部局が出している手引きを確かめてください。

清掃と点検を別の会社に頼むと、どこで話が止まるか

清掃と点検を別の会社に頼むと、点検の報告書が出てから清掃が始まるまでの間で話が止まります。報告書を清掃の会社へ渡して堆積の場所を説明し直し、清掃の会社が見積りのためにもう一度槽を開けることもあります。止める日の調整も、生産や営業の部門と二度行わなければなりません。

とりわけ見落とされがちなのが、汚泥の量と硬さの見積りです。東京都下水道局の手引きには、沈殿槽では見た目に汚泥が少なくても、底の汚泥が締まって硬くなり、引き抜きにくくなっている例があると書かれていました。量と硬さを知らないまま清掃の日を決めると、当日になって、用意した車両と作業時間では引き抜ききれないことが起こります。

一社に頼めば、点検の映像を見た同じ会社が、清掃の範囲と方法、車両、日程を続けて組めます。清美環は本業として排水処理施設の維持管理とタンク清掃を続けてきたため、点検で見つけた堆積をそのまま清掃まで引き受けてきました。

年間の維持管理計画は、槽の一覧から組み立てる

施設にあるすべての槽の年間計画は、槽ごとの一覧を作り、法律で決まった清掃を置き、その手前に点検を入れる順番で組みます。手順は五つです。

  1. 原水槽や調整槽、pH調整槽、沈殿槽、生物処理槽、汚泥の貯留槽、ピットを一覧にし、点検口の寸法と、蓋のある地下の槽か屋根のない槽かを書き込む
  2. 槽ごとに、止められる時期と、水位を下げられる高さを生産や営業の部門と確かめる
  3. 法律で回数が決まっている槽の清掃を、止められる時期に置く
  4. 清掃の前に点検を置き、映像で見た堆積の量から清掃の範囲を決める
  5. 清掃が終わったら槽ごとに記録を残し、翌年の回数を見直す

止められない槽は、一覧の段階で分けておきましょう。生物処理槽について東京都下水道局の手引きは、流入水が長く止まるときも、貯留槽の活用や栄養源の添加で24時間の連続運転を続けるよう求めています。休日に水を抜く計画は立てにくいため、生物処理槽の点検は水面より上の見える範囲に絞り、水位を下げられる調整槽や汚泥の貯留槽から中を見ていくのが現実的でしょう。

記録は、槽ごとに前回の清掃日と、点検で見た堆積の高さを並べて残します。前回の清掃から何か月でどれだけたまったかが分かれば、法律で回数が決まっていない槽は、翌年に回数を増やすか減らすかを数字で決められるでしょう。法律で回数が決まっている槽は、たまり方が少なくても、その回数を下回れません。手引きも、定期点検の日付と項目を記録するよう求めています。

蓋のある槽の中を、人を入れずに映像で見る

蓋のある地下の槽やピットの中は、ドローンを入れれば人が降りずに映像で見られます。し尿や汚水、腐泥を入れた槽の内部は、労働安全衛生法施行令の別表第6で酸素欠乏危険場所とされ、人が入るには酸素と硫化水素の濃度の測定、換気、監視人の配置が欠かせません。機体だけを入れ、操縦者が槽の外で映像を見る点検なら、人が入るための濃度の測定や監視人の配置を点検の日には組まずに済みます。

槽内で映る範囲:水面より上の壁と水位計はドローンの映像に映り、水面下と底の汚泥は水位を下げないと映らないことを示す断面図

ただし、可燃性のガスが出るおそれのある槽では、機体を入れる前に換気とガスの検知を済ませなければなりません。清掃で人が槽に入る工程には、酸素欠乏症等防止規則の測定と換気、監視人の配置がそのままかかります。ドローンで省けるのは点検のための入槽で、清掃のための入槽は省けません。

映像で分かることと、分からないこと

映像で分かるのは、水面より上の壁と天井の傷みと、水位計や配管の取り付け部に付いた汚れで、水位を下げた槽では底や入口付近にたまった汚泥や砂の位置と高さも分かります。東京都下水道局の手引きは、水位計に汚泥が付くと、水位が上がってもポンプが動かない、下がっても止まらないといった誤作動が起きることがあるとして、定期清掃のときに水位計も掃除するよう求めています。沈殿槽では、傾斜板の間や支え金具にも汚泥がたまりやすいと書かれていました。

水面の下は映りません。底の堆積まで見たい槽は、水位を下げられる日に合わせて飛ばします。コンクリートの残りの厚さや強度も映像では測れないため、数値が要る場合は別の調査を組み合わせます。

非GPSの暗い槽を、映像だけで飛ばす

槽の中にはGPSの電波が届かず、暗く、壁が近いため、操縦者は機体から届く映像だけを見て飛ばさなければなりません。清美環には、非GPSの暗所をこの方法で飛ばす熟練オペレーターが在籍しています。機体は、点検口が小さく入り組んだ槽には小型のIBIS2を、配管や撹拌機が並ぶ槽には球体のガードで囲ったELIOS 3を選んできました。

槽の数が多い施設では、全体を先に飛んで堆積や傷みが疑われる槽をふるい分け、その槽だけを詳しく撮る二段階で進めます。

ドローンを入れない設備

建物の中の排水管や配水管は細く機体が入らないため、点検は管用のカメラ、清掃は高圧洗浄で行う領域です。ビル管理の年間計画に一緒に載る受水槽と貯水槽には、飲み水の衛生を守るため、清美環は機体を入れていません。

自社の槽のどれがドローンで見られるかは、槽の一覧と点検口の寸法が分かれば早い段階で判断できます。近い条件の事例をもとにお答えしますので、無料相談とお見積りはお問い合わせページからご連絡ください。

点検で見つけた堆積を、清掃までつなぐ流れ

点検から清掃までは、映像で堆積を見つけ、清掃の範囲と方法を決め、止められる日に清掃し、清掃後の状態を記録する順で進みます。点検と清掃を同じ会社が受け持てば、堆積の発見から清掃後の記録までを一つの工程表で管理できます。

点検から清掃へ:ドローンで堆積を見つけ、清掃の範囲を決め、吸引車で清掃し、映像と日程を記録する4段階の流れ

映像を見て最初に決めるのは、堆積が清掃で引き抜ける汚泥か、槽の割れから入り込んだ土砂かの見分けで、土砂であれば清掃の後に補修の相談が欠かせません。清美環は長く槽と管の中を清掃してきた経験から、映像を見てこの切り分けを行ってきました。

生物処理槽の底も、清掃の範囲を決めるときに見ておく箇所です。手引きは、浸漬ろ床や接触酸化槽からはがれた汚泥が底で堆積や腐敗をしないようにするよう求めています。水面より上から底が見えない槽は、次に水位を下げられる時期の点検に回し、年間計画に書き込んでおきましょう。

清掃の後にもう一度同じ位置を撮っておくと、清掃前と清掃後の映像が同じ槽の記録に並びます。翌年の点検の映像と比べれば、1年で堆積がどれだけ増えたかが分かるでしょう。

発注前に施設側で用意しておく情報

排水処理施設の清掃と点検をまとめて見積もるために、施設側で用意しておくと話が早く進む情報は五つあります。

  • 槽の一覧と図面(点検口の寸法、深さ、蓋の有無)
  • 施設の区分(特定建築物か、浄化槽か、下水道へ流す事業場か)
  • 槽ごとに止められる日と、水位を下げられる高さ
  • 前回の清掃日と、引き抜いた量の記録
  • 構内に入る手続きと、立ち会う担当者

立ち会う担当者は、先に決めておきましょう。東京都下水道局の手引きは、専門業者に定期点検を頼むときは水質管理責任者や施設の担当者が立ち会うよう求めています。清掃や設備の停止で下水排除基準を守れないときは排水を止める必要があるとも書かれており、止める日は生産部門と合わせて決めなければなりません。

費用は、槽の数と大きさ、点検で撮る範囲、清掃で引き抜く量で変わります。清美環では、近い事例をもとに現場ごとにお見積りを出してきました。

排水処理施設の清掃と点検を『フクロウ』に相談する

清美環の管内点検ドローン『フクロウ』は、排水処理施設の蓋のある槽やピット、汚水槽の中を、人を入れずに映像で点検し、見つけた堆積をそのまま清掃まで引き受けています。本業は下水道管・排水管の清掃、排水処理施設の維持管理、タンク清掃です。

実績としては、関西で薬品タンクの内部調査を担ってきました。映像と報告書はデータで納品するため、翌年の計画を立てる社内の打ち合わせにそのまま使えます。ドローンを持っていても槽の中を飛ばせない点検・調査会社からは、操縦だけの委託も操縦委託のお問い合わせで承っています。

年間計画がまだ決まっていない段階でも構いません。槽の一覧と点検口の寸法、止められる時期、前回の清掃の記録をお知らせいただければ、点検と清掃をどの順で組むかを事例をもとにお答えします。無料相談とお見積りはお問い合わせページから、お急ぎの場合はお電話(042-765-4100/平日9時から18時)でも承ります。

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