管内点検ドローン『フクロウ』/BLOG
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管内カメラ調査が届かない区間|TVカメラとドローンの使い分け

管内カメラ調査が届かない区間|TVカメラとドローンの使い分け

「管内カメラ調査」で検索すると、水道管の不断水カメラ、下水道の自走式TVカメラ、マンホールから覗く管口カメラが、目的も対象もばらばらのまま並びます。どれも管の中をカメラで見る調査には違いありませんが、入れられる管の太さも、判定できる項目も、一スパンあたりの手間もまるで別物でした。

この記事では下水道管路のTVカメラ調査を軸に、何をどこまで確認できる手法なのかを整理したうえで、現場で機材が進めなくなる条件を具体的に洗い出します。そのうえで、止まってしまった区間を管内点検ドローンがどう埋められるのかをお伝えします。書き手は下水道管と排水管の清掃を三十年以上続けてきた清美環。管を清掃する側と、その管をドローンで飛ぶ側の両方をやってきた立場からの整理になります。

管内カメラ調査という言葉が指している三つの調査

はじめに用語を整理しておきましょう。管内カメラ調査は特定の一手法の名前ではなく、管の内部をカメラで撮る調査の総称として使われてきました。検索結果に水道の業界団体も、下水道の管路管理会社も、宅内の排水管を見る水道業者も混在するのは、そのためでしょう。対象が違えば機材も判定基準も変わりますから、自分がどれを探しているのかを先に確かめておくと、比較の軸がぶれません。

下水道の自走式TVカメラ調査

自走式のTVカメラ調査は、車輪のついた台車にカメラを載せ、マンホールから管路へ投入して管底を走らせる方法です。ケーブルで給電と映像伝送をおこない、地上の車両側でオペレーターが操作します。カメラは首を振り、ズームで管壁に寄れるため、ひび割れ、継ぎ手のずれ、取付管の突き出し、木の根の侵入、浸入水、腐食といった異状を種類ごとに判別できました。記録した映像はそのまま調書や展開図の元になり、緊急度の判定や補修設計の根拠として扱われます。下水道の管路調査で長く標準の座にあるのは、この判定材料の細かさゆえでしょう。

マンホールから覗く管口カメラ調査

管口カメラ調査は、マンホールの中から管の入口にカメラを差し込み、望遠で奥を覗く方法。台車を走らせないぶん一スパンあたりの作業が短く済み、同じ日数でまわれる範囲が広がります。反面、見えるのは光が届いて解像できる距離までで、奥へ行くほど像は粗くなりました。ひび割れの幅まで判定する用途には向きませんが、堆積の有無や大きな破損を広く拾う一次のふるい分けなら十分に機能します。

水道管の不断水カメラ調査

水道の配水管や送水管では、水を止めずに有圧のまま挿入するカメラも使われています。断水の調整が要らないため、住民や事業者への影響を抑えて管内を確認できる手法。ただし対象は水道の圧力管であり、下水道管路の調査とは機材も評価体系も別系統です。検索結果では両方が入り混じって出てきますので、資料を読むときは対象の管種を必ず確かめてください。

TVカメラ調査が現場で止まってしまう四つの条件

判定材料の細かさで優位に立つTVカメラ調査にも、機材が物理的に進めなくなる場面があります。カメラの性能が足りないという話ではなく、管底を走るという方式そのものに由来する制約でした。調査不能区間として残りやすいのは、おおむね次の四つです。

段差・急勾配・水位・堆積で台車が止まる断面図

段差と落差のある接続部

管きょの接続部に落差があると、台車はそこを越えられません。副管のある人孔や、上流と下流で管底の高さが揃っていない箇所では、その手前で調査が終わります。落差が数十センチにすぎなくても、車輪で登るには十分な壁でした。

急勾配の区間

勾配のきつい区間では、台車が自重で滑り下がるか、ケーブルの張力に負けて登りきれません。丘陵地を走る管路や、地形の高低差を処理するために勾配をつけた区間で起きやすい現象。無理に押し込めば機材の落下や回収不能につながるため、途中で引き返す判断になります。

水位が高い区間と、水位が動く現場

カメラは管底を走りますから、水深があればレンズが水没します。濁った下水の中では映像が成立せず、管壁の状態を読み取れません。合流式の管路や雨水管では降雨のあとに水位が上がり、調査できる時間帯そのものが天候に左右されました。流量の少ない時間帯を狙って夜間に入るといった段取りの負担も、ここから生まれます。

堆積物と延長の制約

汚泥や砂が厚くたまっていれば台車は乗り上げて進めないため、TVカメラ調査は事前の清掃とセットで組むのが通例でした。清掃の工程が挟まるぶん、着手までの日数も費用も積み上がります。加えてケーブル長には限りがあり、一回の投入で見られる延長にも上限がありました。

撮れなかった区間は、記録の上でどう残るのか

実務で効いてくるのがここから先です。TVカメラ調査で機材が止まったとき、その先の区間は調査済みにはなりません。調書には調査不能あるいは未調査として記録され、判定は保留のまま残ります。

やっかいなのは、機材が止まる条件と管が傷みやすい条件が重なりやすいことでしょう。段差や急勾配は流れが乱れて管に負荷がかかる箇所でもあり、水位が下がらない区間は流下能力が落ちている兆候かもしれません。見たい場所ほど機材が届きにくい、という傾向がありました。台帳の上では調査実施済みの路線であっても、その内訳に未調査区間が積み残されているのは珍しくないはずです。

この積み残しの扱い方には、いくつか選択肢があります。上流側と下流側の両方から投入して挟み撃ちにする、清掃を先行させてから再投入する、あるいは走らせるという方式そのものを変える。三つめが、飛んで進む調査という選択でした。

ドローンが埋められる区間と、対象にしていない管

先に線引きをはっきりさせておきます。管内点検ドローンはどんな管にも入るわけではありません。宅内の排水管や配水管のように口径の小さい管には機体が物理的に入らないため、そこは内視鏡や管内カメラの領分のままです。受水槽や貯水槽についても、墜落したときの衛生上の影響を考えて対象から外しました。

小口径は対象外・大口径は飛行可の比較図

清美環の管内点検ドローン『フクロウ』が入っていくのは、人が通れるだけの口径がある管と、人を入れたくない閉鎖空間のほうになります。下水道管とマンホール、焼却炉、大型タンク、ボイラー本体、ピット内、天井裏、ダクト内、プラント設備の内部といった範囲でした。

飛んで進む機体には、管底を走る機材が抱えていた制約がほとんど当てはまりません。段差は越えていけますし、急勾配でも姿勢を保ったまま奥へ進めます。水が残っていても水面より上の空間を飛んで管壁を撮影できるため、水位で止まっていた区間の先を映像に収められました。堆積があっても、その上を飛び越えて到達できます。事前の清掃を待たずに現況を確認できる点は、段取りの面でも差になるでしょう。

自社が管理する管路が対象になるのか、それともTVカメラ調査で足りるのか。図面と口径、延長、これまでの調査履歴が分かれば、早い段階で見極められるでしょう。無料相談とお見積りはお問い合わせページから受け付けています。お急ぎでしたら、お電話(042-765-4100/平日9時から18時)でもかまいません。

非GPSの暗所を、映像だけで飛ばすということ

管の中でドローンを飛ばす作業は、屋外の空撮とは別の技能を要します。管内には衛星の電波が届かず、機体は自分の位置を知る手がかりを持ちません。加えて暗く、壁が近く、粉塵や水面の反射が視界を乱します。オペレーターは機体から送られてくる映像だけを見て操縦することになり、この方式をFPVと呼びました。

屋外で安定して飛ばせる操縦者が、そのまま管内を飛ばせるとは限りません。壁との距離を映像だけで測り、気流の乱れる狭所で姿勢を保ち、進入した経路をたどって戻ってくる。一連の動作を確実にこなせる人材が多くないことが、そのまま参入の壁になっています。清美環が管内飛行の依頼を受けているのも、非GPS環境を飛ばし慣れた熟練オペレーターが在籍しているからでしょう。

機体は現場条件で使い分けています。非GPS環境に特化した小型のIBIS2は、狭く入り組んだ管や開口部の小さい設備に向いた機体。球体のガードで囲ったELIOS 3は、接触の可能性が高い場所や障害物の多い槽の内部で力を発揮します。同じ管内でも、口径と堆積の状況によって選ぶ機体は変わってきました。

すでにドローンを保有していて管内では飛ばせないという点検・調査会社に向けて、操縦だけを引き受ける対応もしています。機体はあるが人がいないという場面では、操縦委託のご相談から承ります。

TVカメラ調査とドローンを組み合わせる順番

どちらか一方を選ぶという話ではありません。判定材料の細かさではTVカメラ調査に分があり、到達できる範囲ではドローンに分がある。両者は置き換えの関係ではなく、順番で組み合わせる関係にあります。

清美環が採っているのは二段構えの進め方でした。まず広く浅く機体を飛ばして全体を映像で押さえ、異状が疑われる箇所を絞り込むスクリーニング調査をおこないます。そのうえで、詳しく見るべき区間へ本格調査を集中させる組み立て。当社の実績では、スクリーニング調査によって通常の1.5倍から1.6倍の距離を同じ時間で調べられました。調査すべき延長が積み上がっている現場ほど、この差は効いてくるはずです。

実務での組み立てとしては、TVカメラ調査で走れる区間は従来どおり走らせ、段差や急勾配、水位で止まった区間だけをドローンで埋める進め方が現実的でしょう。全区間をどちらか一方に寄せるより、調査不能区間を残さないことへ費用を振り向けたほうが、更新計画の精度は上がります。映像と報告書はデータで納品していますので、既存の調査記録と並べてそのまま扱えました。

管内カメラ調査で残った区間は『フクロウ』へご相談ください

管内カメラ調査は、自走式TVカメラ、管口カメラ、水道の不断水カメラといった手法を、対象と目的で使い分けてきた調査の総称でした。なかでも下水道管路の主力である自走式TVカメラ調査は判定材料の細かさで優れる一方、段差、急勾配、水位、堆積という四つの条件で機材が止まり、その先が未調査のまま残ります。

清美環では、管内点検ドローン『フクロウ』と三十年の管清掃の知見を組み合わせて、止まっていた区間の先を映像で確認してきました。点検で堆積や詰まりが見つかれば、そのまま清掃まで一括で引き受けられるため、調査会社と清掃会社を別々に手配する手間もかかりません。実績としては、中部地方で中規模の下水道管を約100メートル、関西で薬品タンクの内部、北陸で焼却炉の煙突を高さ約30メートルにわたって調査しています。

調査不能区間が残っている、期限までに全区間をさばけるか読めない。そうした段階でのご相談で構いません。無料相談とお見積りはお問い合わせページから、お急ぎの場合はお電話(042-765-4100/平日9時から18時)でも承ります。対象設備と口径、延長をお聞かせいただければ、近い条件の事例をもとに進め方をご提案します。

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