下水道の管路調査会社を選ぶとき、調査手法や資格の一覧を並べても候補が絞れないなら、会社の体制を3つ確かめると違いが見えてきます。管内をドローンで調べる提案なら、GPSの届かない管の中で機体を飛ばしてきた操縦者が社内にいるか。点検で見つかった堆積や詰まりを同じ会社に清掃まで頼めるか、現場のある地域まで出向いた実績があるか。3つとも、見積りの打ち合わせで担当者に聞けば答えが返ってくる項目でした。
清美環は神奈川県相模原市で下水道管や排水管の清掃を三十年以上続けてきた会社で、管内点検ドローン『フクロウ』を使って下水道管やタンク、煙突の内部を調べてきました。調査と清掃の両方を受ける立場から、体制の違いが発注後のどこに出るかを具体的にお伝えします。
管路調査会社の本業で変わる調査後の対応
管路調査を請け負う会社は、本業によって調査の後に自社で引き受けられる範囲が変わります。企業データベースのBaseconnectで管路施設調査の会社一覧を見ると、下水道管路の維持管理会社、上下水道の漏水調査会社、測量や設計を行う建設コンサルタント、廃棄物の収集運搬や清掃を行う会社までが同じ一覧に並んでいました。

業務の範囲も会社ごとに違います。同じ一覧の説明文では、建設コンサルタントの会社は調査から設計までを、清掃や維持管理が本業の会社は下水道設備の清掃や汚泥の吸引までを業務に挙げています。「管路調査会社」という呼び名だけでは、調査の後に何を頼めるかは分かりません。
カンツールの解説記事によれば、下水管の維持管理は、点検で異状に気づき、調査で詳しく確かめ、修繕や改築を判断する順に進みます。調査会社を比べる前に、点検から修繕や改築の判断までのどこまでを1社に任せたいかを決めておくと、比べる相手が絞れるでしょう。
ドローン調査で確かめたい操縦者の在籍
管内点検ドローンを使う調査を頼むなら、機体の有無より先に、管の中を飛ばせる操縦者が社内にいるかを確かめます。市川建設の解説記事でも、大口径管路の調査方法として目視調査やTVカメラ調査と並んでドローン調査が挙げられており、提案を受ける場面は増えてきました。
管の中の操縦が屋外の空撮と違う理由
管の中には衛星の電波が届かないため、機体はGPSで自分の位置をつかめません。機体によってはカメラやセンサーで周りの壁を読み取って姿勢を保ちますが、暗く、壁が近く、水面の反射や粉塵で映像が乱れる中で、どこまで進み、どこで止まって撮るかを決めるのは、機体から送られる映像を見ている操縦者です。屋外の空撮で経験を積んだ人でも、管の中で飛ばすやり方にそのまま移れるとは限らないでしょう。
清美環には、同業の点検・調査会社から「ドローンを買ったが管の中で飛ばせない」という操縦の委託が寄せられています。機体を持っている会社でも、管の中を飛ばせる人が社内にいるとは限りません。
見積りの場で操縦者について聞くこと
操縦者の在籍は、次の3つを聞くと確かめられます。
- 調査の当日に機体を飛ばすのは社員か、外部の操縦者か
- GPSの届かない管や槽の中で飛ばした現場は、どんな設備だったか
- 管の太さや障害物の多さに合わせて、機体をどう選ぶか
3つめの質問は、答えの具体さで経験の差が出やすいところでした。清美環では、狭く入り組んだ管には非GPS環境向けの小型機IBIS2を、壁や障害物に触れやすい場所には球体のガードで囲ったELIOS 3を使い分けてきました。
あわせて、過去に管の中で撮った映像を見せてもらえるかも聞いてみてください。壁との距離の保ち方や映像のぶれ方から、操縦が安定しているかを発注前に確かめられるでしょう。
点検で見つけた堆積を清掃まで頼めるか
点検で見つかる異状には、ひび割れや継ぎ手のずれのほかに、汚泥の堆積や油の固着、異物による詰まりがあります。堆積や詰まりは清掃で取り除けることが多い一方、管の破損や継ぎ目のすき間から周りの土砂が入り込んでたまっている場合は、清掃だけでは止まらず修繕が要ります。どちらにあたるかは、調査の結果から管の状態を診断したうえでの判断。調査会社が清掃部門を持っていれば、清掃で取り除くと決まった堆積をそのまま同じ会社に取り除いてもらえます。

清掃か修繕かの見極めは、ドローン調査の撮り方にも関わります。堆積の表面だけの映像では、どちらにあたるかを決めきれません。堆積のそばに継ぎ目があるか、上の管壁にひびや穴があるか、たまったものに砂や小石が混じっているか。機体を堆積の手前で止めて周りまで映しておけば、後から映像で判断できます。どこで止まって撮るかは操縦者が決めるため、見極めに要る映像を知っているかどうかで、同じ区間でも残る映像が変わるでしょう。
清美環では、汚泥や油のかたまり、管の外から入り込んだ土砂を清掃で取り除いてきた経験を、飛ばす前の準備にも使っています。汚泥が厚くたまりやすい区間を知っていれば、機体が堆積の上を通れるだけの高さが残っているかを前もって見込めます。また、堆積の下の管底は、清掃で取り除くまで映りません。調査と清掃を同じ会社が受けていれば、清掃を終えた区間にもう一度機体を入れ、隠れていた管底の傷みを確かめる日程も組みやすくなります。
見積りの場では、清掃を自社の部門で行うのか、協力会社へ回すのかを聞いてください。協力会社へ回す場合は、ドローンで撮った映像と堆積の位置の記録が清掃側へそのまま渡るかも確認しておきます。どちらの場合も、清掃の後に同じ区間を映し直して管底まで見るかを聞いておきましょう。清美環は下水道管と排水管の清掃、排水処理施設の維持管理、タンク清掃を本業とする会社で、点検で見つけた堆積や詰まりの清掃も自社で行っています。
自社の管路に堆積や詰まりの心当たりがあり、点検と清掃をまとめて相談したい場合は、管種と口径、延長、分かっている範囲の管内の状況をお知らせください。管内点検ドローン『フクロウ』の無料相談とお見積りは、お問い合わせページから受け付けています。
現場の地域へ出向ける範囲と実績
管路調査会社の対応地域は、会社の所在地より、実際に遠方の現場へ出た実績で確かめます。土木管理総合試験所のように全国各地への対応を掲げる会社がある一方、Baseconnectの一覧には兵庫県内の下水道管の清掃や調査を担う会社のように、地域を絞って活動する会社も並んでいました。
管の中をドローンで飛ばせる操縦者は多くないため、ドローン調査を頼める会社が現場の近くに見つからないこともあります。国土交通省が令和7年3月に全国の自治体へ要請した下水道管路の全国特別重点調査(対象は管径2メートル以上で、設置や改築から30年以上たった管路)のように、各地の自治体で同じ時期に調査が重なる場面では、地元の会社だけでは日程が合わないこともあるでしょう。
見積りの場では、所在地から離れた現場での調査実績と、移動を含めた日程の組み方を聞いてください。清美環は首都圏を中心に全国の現場へ出向いており、中部地方で中規模の下水道管を約100メートル、関西で薬品タンクの内部、北陸で焼却炉の煙突を高さ約30メートルにわたって調べてきました。
ドローンで調べられる設備と調べられない設備
管内点検ドローンで調べられるのは、機体が通れる開口部があり、中を飛ぶだけの空間が残っている管や閉鎖空間です。清美環では、下水道管とマンホール、焼却炉、球体や円筒の大型タンク、ボイラー本体、ピット内、天井裏、ダクト内、工場やプラントの設備内部を対象にしています。
宅内の排水管や水道の配水管は細くて機体が入らないため、清美環では機体を入れていません。受水槽や貯水槽も、機体が落ちたときの衛生面の影響を考えて対象から外しました。排水管や配水管の調査はTVカメラや内視鏡を扱う会社へ、受水槽や貯水槽は槽の清掃や点検を扱う会社へ相談してください。
飛んで進む機体は管底を走らないため、TVカメラが止まりやすい段差や急な勾配の先も調べられることがあります。ただし、進めるかどうかは口径や管の曲がり、障害物の有無でも変わるため、管路の図面と現地の状況を聞いたうえでの判断。また、水位が管の上部近くまで上がる区間では飛ぶ空間がなくなるため、雨の後に水位が上がる管路では調べられる時間帯が限られます。
調査は、全体を映像で押さえて異状の疑いがある区間を絞るスクリーニング調査と、絞った区間を詳しく見る本格調査の2段階で進めてきました。映像と報告書はデータで納品しています。
管路調査会社選びに迷ったら『フクロウ』へ
下水道の管路調査会社は、手法の一覧に加えて、管の中を飛ばす操縦者が社内にいるか、見つけた堆積を清掃まで頼めるか、現場の地域へ出向いた実績があるかの3点で比べると違いが見えてきます。3点とも、見積りの打ち合わせで担当者に直接聞ける項目でした。
清美環の管内点検ドローン『フクロウ』は、GPSの届かない管の中を飛ばしてきた操縦者と2種類の機体、三十年以上の管清掃の経験を組み合わせて、下水道管やマンホール、タンク、煙突、ボイラー、ピット、ダクトの内部を調べてきました。すでにドローンを持っていて管の中を飛ばせない点検・調査会社からの、操縦だけの委託にも対応してきました。
対象の設備と口径、延長、調べたい時期をお知らせいただければ、近い条件の事例をもとに進め方と見積りをお出しします。無料相談とお見積りはお問い合わせページから、お急ぎの場合はお電話(042-765-4100/平日9時から18時)でも承ります。
