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下水道管の点検方法を比較|TVカメラとドローンの使い分けと点検義務

下水道管の点検方法を比較|TVカメラとドローンの使い分けと点検義務

下水道管の点検について調べると、上位に並ぶのは「○○市が緊急点検を実施しました」という自治体のお知らせばかりではないでしょうか。自分の自治体や受託先の管路で何をどこまで確認すればよいのか、どの工法を選べばよいのかを横断的に整理した情報は、意外なほど見つかりません。

この記事では、下水道管路施設の点検が法令上どこまで求められているのかを条文レベルで押さえ、そのうえでマンホールの目視点検、潜行目視、TVカメラ調査、管内点検ドローンという工法を、確認できる範囲と使える管の条件で並べて比べます。下水道管や排水管の清掃を三十年以上続けてきた清美環が、管内点検ドローン『フクロウ』で実際に管の中を飛ばしている立場からまとめました。

下水道管の点検は、法令でどこまで求められているのか

下水道管路の点検には、施設管理者が守るべき最低限の基準が法令で定められています。平成27年の下水道法改正で維持修繕の基準が設けられ、下水道法施行令第5条の12に点検の考え方が書き込まれました。

条文で頻度まで明示されているのは、腐食のおそれが大きい箇所です。硫化水素によって腐食するおそれの大きい排水施設については、5年に1回以上の頻度で点検することが下水道法施行令第5条の12で求められています。汚水が滞留して硫化水素が発生しやすい伏越しや圧送管の吐出先、落差の大きい人孔まわりなどが該当し、腐食が進めば管頂部が抜けて路面陥没につながりかねません。

ここで注意したいのは、条文が定めているのが「5年に1回以上」という下限だという点でしょう。管の材質や埋設年、上部道路の交通量によっては、より短い間隔で見ておくべき区間も出てきました。会計検査院の令和4年度決算検査報告では、腐食環境下にある管路施設を管理者が把握しきれていなかった事態や、点検そのものが行われていなかった事態が指摘されました。義務の有無以前に、どこが腐食環境下なのかを自分の台帳で特定できているかが先に問われるわけです。

もうひとつの流れが、老朽化管路の重点的な調査です。国土交通省は下水道事業のストックマネジメントを計画的に進める方針を示したうえで、全国の自治体に対し、老朽化した下水道管路の緊急点検を目的とした全国特別重点調査の実施を要請しました。法定の点検周期に加えて、この要請に応える調査量が各地の現場に上乗せされています。

下水道管路の点検・調査を、四つの工法で比べる

管路施設の点検といっても、実務で選ばれる手段は限られます。何が見えるか、どんな管に使えるかで整理してみましょう。

目視点検・潜行目視・TVカメラ・ドローンの4工法比較

マンホールの目視点検・蓋の点検

地上から人孔の内部をのぞき、蓋のがたつきや腐食、躯体のひび割れ、内部への土砂の流入を確認する方法です。近江八幡市のように、マンホール点検と本管のテレビカメラ調査を分けて公表している自治体もあります。短時間で広い範囲を回れる反面、確認できるのは人孔とその周辺に限られ、管きょの中間部で何が起きているかまでは分かりません。

管内潜行目視調査

人が入れる口径の管に作業員が入り、内部を直接目で見る調査です。ひび割れの幅や継ぎ手のずれを至近距離で判断でき、その場で写真も残せます。ただし入るための段取りが重く、酸素濃度と硫化水素の測定、換気、監視員の配置、水位が下がる時間帯の確保が必要になりました。人を入れる前提である以上、この負担は工法選定の段階で費用に効いてきます。

本管テレビカメラ調査

自走式や牽引式のカメラを管きょに投入し、内部を連続撮影する手法で、下水道管路の調査では長く標準的に使われてきました。ひび割れ、継ぎ手のずれ、堆積物の分布を線としてつかめるうえ、判定基準も整っています。取り付け管を専用カメラで見る調査や、複数の管をふるい分けるスクリーニング調査など、目的別の運用も定着してきました。制約は、機材が管底を走ることに由来します。

管内点検ドローンによる調査

人が通れる口径の管きょや人孔、槽の内部を、機体を飛ばして映像で記録する方法です。飛んで進むため管底の状態に左右されず、水面が残っていてもその上の空間を進めるのが特徴でしょう。一方で口径の小さい取り付け管や宅内の排水管には機体が入りません。清美環では、墜落したときの衛生上の影響を考えて受水槽や貯水槽も対象から外しています。

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工法の優劣ではなく、現場条件が選択を決める

下水道管の調査方法を比較するとき、どれが優れているかという問いの立て方はあまり実務的ではありません。管底を走る機材と、飛んで進む機体では、止まる場所が違うだけだからでしょう。

テレビカメラ調査が力を発揮しにくいのは、まず段差のある区間です。管きょの接続部に落差があると、自走式のカメラはそこで進めなくなります。急勾配でも機材が自重で滑るか、ケーブルの張力が足りずに止まりました。晴天時は問題なくても、雨天後に水位が上がる路線では、水没して映像が濁るため調査可能な時間帯そのものが絞られます。長距離ではケーブル長の制約も加わるでしょう。

逆に、口径が小さい管や取り付け管では、カメラのほうが確実に入ります。人孔まわりの外観確認であれば目視点検で十分ですし、断面の劣化を数値で語りたい場面では別の非破壊検査が要るはずです。工法を並べて優劣を競わせるのではなく、対象路線の口径・延長・段差・水位という四つの条件を先に押さえ、止まらない工法を割り当てる。この順番で考えると、点検計画は組み立てやすくなります。

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点検量をふるい分ける二段階の進め方

法定の点検周期に重点調査の要請が重なった結果、多くの現場が同じ壁に突き当たってきました。調べるべき延長に対して、人も機材も足りないという壁です。

スクリーニング調査から本格調査への二段階の流れ

清美環が『フクロウ』の現場で採っているのは、スクリーニング調査と本格調査を分ける二段構えの進め方になります。全区間を最初から同じ精度で見ようとすれば、時間も費用も際限なく積み上がるでしょう。そこで、まずは広く浅く機体を飛ばして全体を映像で押さえ、異状が疑われる箇所を絞り込みます。そのうえで、詳しく見るべき区間へ本格調査を集中させる進め方です。当社の実績では、スクリーニング調査によって通常の1.5倍から1.6倍の距離を同じ時間で調査できました。点検すべき延長が積み上がっている路線ほど、この差は効いてきます。

どの路線をドローンで見て、どこはテレビカメラに任せるべきか。この切り分けは、図面と現地条件が分かれば早い段階で判断できました。対象路線の口径と延長、これまでの調査履歴をお聞かせいただければ、近い条件の事例をもとにお答えしてきました。無料相談とお見積りはお問い合わせページから、お電話は042-765-4100(平日9時から18時)でも承ります。

非GPSの暗所を、映像だけで飛ばすということ

管内の飛行は、屋外の空撮とはまるで別の技能を必要とします。管の中には衛星の電波が届かないため、機体は自分の位置を知る手がかりを持ちません。加えて暗く、壁が近く、粉塵や水面が視界を乱します。オペレーターは機体から送られてくる映像だけを見て操縦することになり、この方式をFPV、つまり一人称視点の操縦と呼びました。

屋外で安定して飛ばせる操縦者が、そのまま管内を飛ばせるとは限りません。壁との距離感を映像だけで測り、気流が乱れる狭所で姿勢を保ち、進入した経路をたどって戻ってくる。一連の動作を確実にこなせる人材は多くないのが実情でしょう。清美環が管内飛行の依頼を受けてきたのも、非GPS環境を飛ばし慣れた熟練オペレーターが在籍しているからです。

機体は現場条件で使い分けています。非GPS環境に特化した小型のIBIS2は、狭く入り組んだ管や開口部の小さい設備に向いた機体。球体のガードで囲ったELIOS 3は、接触の可能性が高い場所や障害物の多い槽の内部で力を発揮します。同じ下水道管でも、口径や堆積の状況によって選ぶ機体は変わってきました。撮影した映像と報告書はデータで納品しており、緊急度の判定や更新計画の資料としてそのまま使えます。

点検で見つけた堆積や詰まりを、清掃までひと続きで扱う

管路の点検を外注するとき、見落とされやすいのが調査の後の段取りです。老朽化した管の中で見つかるものは、ひび割れや腐食だけではありません。汚泥の堆積、油分の固着、異物による閉塞。これらは補修ではなく清掃の対象になります。

点検会社と清掃会社が別だと、ここで話が一度止まりました。映像を渡し、別の会社へ説明し直し、あらためて現場を見てもらう。段取りも費用も二重になりがちです。清美環は本業として下水道管・排水管の清掃、排水処理施設の維持管理、タンク清掃を三十年以上手がけてきました。点検で堆積や詰まりを見つけたら、そのまま清掃まで一括で引き受けられます。

本業の経験は、映像の読み解きにも効いてきます。管の中に映った堆積物が、清掃すれば流れる汚れなのか、管の破損によって土砂が入り込んでいるのか。硫化水素が滞留しやすいのはどんな形状の区間か。長年管の中を見続けてきた感覚が、判断の速さと確かさにつながりました。実績としては、中部地方で中規模の下水道管を約100メートルにわたって調査したほか、関西では薬品タンクの内部調査、北陸では焼却炉の煙突を高さ約30メートルにわたって点検しています。

下水道管の点検方法で迷ったら『フクロウ』へご相談ください

下水道管の点検は、腐食のおそれが大きい箇所について下水道法施行令第5条の12が5年に1回以上の頻度を求めており、そこに全国特別重点調査への対応が重なっています。工法はマンホール目視、潜行目視、テレビカメラ調査、管内点検ドローンと並びますが、選定を決めるのは工法の格ではなく、対象路線の口径・延長・段差・水位という条件でした。段差や水位でカメラが止まる区間には、飛んで進む調査という手が残されています。

清美環の管内点検ドローン『フクロウ』は、非GPS環境を映像だけで飛ばせる熟練オペレーターと二種類の機体、そして三十年の管清掃の知見で、下水道管や人孔、焼却炉、大型タンク、ボイラー、ピット、ダクトといった閉鎖空間の調査をお引き受けしてきました。すでに機体を保有していて管内を飛ばせないという点検・調査会社からの操縦委託にも対応しており、ご相談は操縦委託の窓口から承ります。

関連記事:下水道のドローン点検とは|管内を飛ばす仕組みと調査依頼の進め方

点検計画の段階からのご相談で構いません。対象路線と口径、延長、直近の調査履歴をお聞かせいただければ、近い事例をもとに進め方を具体的にご提案します。無料相談とお見積りはお問い合わせページから、お急ぎの場合はお電話(042-765-4100/平日9時から18時)でも承ります。

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